開園当初から「縦割り保育」を実践しています。
白百合幼稚園は長野県松本市の最南端、村井の地に、1980年に開園しました。遠くに北アルプスを臨み、周囲に田んぼが広がる自然豊かな場所にあります。
私たちは、開園当初から「縦割り保育」を実践してきました。朝、幼稚園に来てから「さようなら」をするまで、3、4、5歳児が一緒に生活をしています。年上の子のサポートを受けて園生活を送っていた新入園児が進級し、今度は自分が新入園児を迎える番になると、着替えを手伝ったり、手をつないで一緒に遊びに行ったりする、とても優しい姿が見られるようになります。縦割りでの様々な経験の中で、相手を思いやる気持ち、誰かのために尽くす心が自然に育っているのです。
大人が言葉で教えるよりも、子ども同士の方が心の通った温かい学び合いができるものです。こうした子どもたちの姿に出会うたびに、縦割り保育の良さを実感します。
さて、かつて松本を会場に3泊4日で行なわれていた「鈴木メソード幼稚園研修会」。長く休会していましたが、名称を「スズキ・メソード幼児教育研究会 夏期研修会」として改めて再開し、今年で5回目を迎えます。当時、会を主宰された故田中茂樹先生は、スズキ・メソードの教育理念、それを実践する保育者の心構え、具体的な指導法など、たくさんのことをご享受くださいました。今は直接教えを乞うことは叶いませんが、志を同じくする者が一堂に会し、それぞれの保育実践を分かち合うことは貴重な学びの場です。この会が今後ますます発展するよう、会員相互のつながりを深めていきたいと思います。